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時系列モメンタム(TSMOM)は勝てるのか ── 16年検証の判定

n 標本不足 ── 判定を出すには回数・稼働日数が足りない

📜 学術界で最も支持されるアノマリーの一つ(Moskowitzらの2012年論文が有名)。「過去12ヶ月上がったものを買う」だけの明快さが魅力です。

結論

「上がっているものを買う」の学術的定番ですが、FXでの検証では蜃気楼でした ── 勝って見えた正体は特定通貨の売り+金利無視で、金利込み・展開可能な形に直すと消えました。

📈 当ラボの実測
FX 16通貨で再現すると、利益の源泉は特定の高金利通貨の売り+金利無視でした。金利込み・取引可能な形に直すと優位は消滅 ── 論文と口座の間の壁、の典型例です。

📏 この「n」の正確な意味

測って見つからなかったのではなく、測れていません。取引回数か稼働日数が足りないため、この手法には × を出す資格がありませんでした(線引き: 取引200回未満、または稼働日数1,500日未満)。× は「16年フルに市場に居て、それでも見つからなかった」という判定なので、年に数回・月に数日しか出番のない手法に貼ると意味がずれます。

これは判定を甘くする操作ではありません。「効くとも効かないとも言えない」を、そう表示しているだけです。上に書いた実測値そのものは変わっていません。

期間別に測るとどうだったか

この辞書の記号は16年8ヶ月をまとめて1つに測った結果です。「全期間で測るとこうなる」という限定つきの事実であって、いつの相場でもそうだという意味ではありません。

では「昔は効いた」と書けるか ── 書けませんでした。48指標の減衰を2通りの時代の区切り方で測ったところ、2つの結果の相関は r=+0.28(並べ替え検定 p=0.056)。区切り方を変えると順位が入れ替わる指標が多く、「賞味期限」の多くは手法の性質ではなく区切り方の産物でした。

そこで主張は足さず、事実だけを並べます。「2014-17年に測ったらこの値だった」は来年も変わりません。変わり目があるかどうかは、表を見たあなたが決めてください。

全4期間を測り終えています。

2010-13±0±0.48 / n=40
2014-17±0±0.44 / n=32
2018-21±0±0.45 / n=36
2022-25±0±0.53 / n=35

読み方: 数字は期間内の年率シャープ(コスト控除後・同一の土俵で測定)(年率シャープ)。±0=値が自分の誤差(標準誤差)より小さく、ゼロと区別できない。n=◯=取引数が30回未満で、数字を出す意味がない。=別の区切り方で測ると符号が変わったセル(この数字は区切り方に依存します)。未測定=まだ測っていない。悪かったという意味ではありません。なお、この表の ±0n=◯4年ごとに切った1つの期間の話で、ページ冒頭の判定記号(×=16年通しで見つけられる大きさが無かった / n=16年通しでも回数が足りない)とは粒度が違います

測定日: 2026-08-28 / 対照分割(2年×8)と突き合わせ済み

なぜ「効く」ように見えるのか

論文の成績と「あなたの口座で再現できる成績」の間には、コスト・金利・取引可能性の壁があります。

よくある疑問

Q. 判定が×から n(標本不足)に変わったのはなぜ?

A. この土俵での取引数が149回しかなく、×(16年測って見つからなかった)を名乗れる標本ではありませんでした。「金利込み・取引可能な形に直すと優位が消えた」という実測はそのままです ── 消えたことは確認できても、元から無かったのか標本が足りないだけなのかは、この検証では分けられません

それでも使うなら

非推奨。
関連ツール: 🎯 プロップ合格率シミュレータ

※測り方(共通の土俵): 最長16年・最大6通貨・教科書どおりの標準ルールで、シグナルの次の足の値段から建て、コスト(スプレッド)控除後で評価。パラメータ選びに使う期間と成績を測る期間は分離(凍結)。詳細は検証の方法

🔬 この判定の「なぜ」を、証拠ごと

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判定は当ラボの実検証(過去データ)に基づく要約であり、将来の結果を保証せず、特定商品・手法の断定的否定でもありません。本ページは教育目的であり、投資助言ではありません。