🔍

← 判定辞書トップ / テクニカル指標

CCIは勝てるのか ── 16年検証の判定

× この検証で見つけられる大きさの優位は無かった

📜 1980年にドナルド・ランバートが商品(コモディティ)市場向けに設計。名前もCommodity Channel Indexのままです。

結論

±100の行き過ぎ判定は、単体では「でたらめと区別がつかない」判定でした。

📈 当ラボの実測
プラス率46%(36指標中17位)。期間・閾値を広く探索しても、でたらめ対照との差は出ませんでした。

⏳ いつ・どこで効いたか(3つの足×銘柄別の実測)

各マスは「その時代より前のデータだけで選抜した上位10設定のうち、その時代のOOS(選抜に使っていない期間)でプラスだった本数」。10/10なら上位設定が全部プラス、0/10なら全部マイナス。下の小さい数字は上位設定のOOS取引数の中央値です(設定ごとに取引数は異なり、検証・OOSとも10回未満の設定は選抜前に足切り済み。それでも少ないマスほど偶然が混ざります)。左=2010年代(OOS 2015-19)・右=2020年代(OOS 2023-26)。

銘柄1時間足4時間足日足
2010年代2020年代2010年代2020年代2010年代2020年代
ドル円0/10
取引433
5/10
取引477
7/10
取引66
9/10
取引30
1/10
取引43
4/10
取引26
ユーロ円3/10
取引552
6/10
取引362
0/10
取引131
2/10
取引130
4/10
取引32
0/10
取引14
ポンド円0/10
取引374
7/10
取引485
1/10
取引185
0/10
取引106
3/10
取引26
10/10
取引33
ユーロドル10/10
取引211
1/10
取引408
6/10
取引128
0/10
取引41
10/10
取引27
0/10
取引18
ポンドドル2/10
取引260
4/10
取引454
0/10
取引144
0/10
取引64
5/10
取引37
8/10
取引22
豪ドル/ドル5/10
取引498
9/10
取引320
9/10
取引69
8/10
取引62
8/10
取引28
9/10
取引20
金(ゴールド)5/10
取引530
10/10
取引347
3/10
取引212
7/10
取引88
10/10
取引28
8/10
取引21

使えるとしたら ── ユーロドルは2010年代に強く(1時間足・日足とも10/10)、2020年代はどちらも0〜1/10に崩壊——「昔のCCIの成功例」を今に持ち込むと正反対になる典型です。比較的一貫したのは豪ドル/ドル(6マス中5マスが8/10以上)と金の日足(10/10→8/10)でした。

相場つき別(4時間足・凍結期間の1トレード平均pips)

銘柄トレンドレンジ高ボラ低ボラ
ドル円-5.0+4.0-1.6-19.3
ユーロ円+39.9-82.7-88.4+16.9
ポンド円+11.4-22.6-12.0-4.5
ユーロドル+41.5-22.9-69.6+11.4
ポンドドル-40.8-8.9-96.5-11.4
豪ドル/ドル-2.0+9.3+26.6+4.7

※正直な注意: ①この分解は結果を後から条件で切った記述統計であり、事前に予告された戦略ではありません。細かく切るほど偶然の濃淡も混ざります(データスヌーピング)。②損切り・利確・保有本数の探索範囲は4時間足を想定した値のため、日足と金では相性の悪さが数字を押し下げている可能性があります(切り分けの確認はしていますが、完全には分離できません)。③金は1pips=0.1ドル・往復コスト4.0pips(当ラボの実測3.5pipsより保守側)・データは2026年6月まで。④相場つき別の表は4時間足の計測(金は対象外)。時代別の表とは別の計測のため、直接の突き合わせはできません。観測が少ないセルは「—」表示。

なお、この判定は上記の標準的な設定の範囲で測ったもので、あなたの使っている設定に合わせた調整はしていません。自分の期間・閾値・損切り幅で確かめたい場合は、まぐれ判定つきバックテスター(無料)でそのまま試せます ── 効くかどうかを決めるのは、この表ではなくあなたの検証です。

📏 この「×」の正確な意味

「効かない」ではありません。「16年測ったが、この検証で見つけられる大きさの優位は無かった」です。16.6年・6通貨で測ると、年率シャープの数字は手法によらず前後0.22ほど揺れます(期間の長さだけで決まる量)。この揺れに埋もれない大きさ ── 年率シャープ0.62以上が、当ラボが8割の確率で見つけられる下限です。実務的にありがたい0.30程度の優位は、本当にあっても中央28%しか見つけられません。加えて×は4関門を全部落ちたという意味で、真に0.30の手法が4関門を通る確率は8.6%(=本物でも9割は×になる)。

したがってこの判定から言えるのは、「この手法に期待してよい上限は、年率シャープ0.62未満」までです。ゼロだとも、マイナスだとも言っていません。辞書トップの「検出できる下限」に詳しく書いています。

期間別に測るとどうだったか

この辞書の記号は16年8ヶ月をまとめて1つに測った結果です。「全期間で測るとこうなる」という限定つきの事実であって、いつの相場でもそうだという意味ではありません。

では「昔は効いた」と書けるか ── 書けませんでした。48指標の減衰を2通りの時代の区切り方で測ったところ、2つの結果の相関は r=+0.28(並べ替え検定 p=0.056)。区切り方を変えると順位が入れ替わる指標が多く、「賞味期限」の多くは手法の性質ではなく区切り方の産物でした。

そこで主張は足さず、事実だけを並べます。「2014-17年に測ったらこの値だった」は来年も変わりません。変わり目があるかどうかは、表を見たあなたが決めてください。

全4期間を測り終えています。

2010-13±0±0.37 / n=1371
2014-17±0±0.41 / n=1397
2018-21±0±0.48 / n=1377
2022-25±0±0.46 / n=1390

読み方: 数字は期間内の年率シャープ(コスト控除後・同一の土俵で測定)(年率シャープ)。±0=値が自分の誤差(標準誤差)より小さく、ゼロと区別できない。n=◯=取引数が30回未満で、数字を出す意味がない。=別の区切り方で測ると符号が変わったセル(この数字は区切り方に依存します)。未測定=まだ測っていない。悪かったという意味ではありません。なお、この表の ±0n=◯4年ごとに切った1つの期間の話で、ページ冒頭の判定記号(×=16年通しで見つけられる大きさが無かった / n=16年通しでも回数が足りない)とは粒度が違います

測定日: 2026-08-28 / 対照分割(2年×8)と突き合わせ済み

なぜ「効く」ように見えるのか

平均からの乖離を測る指標は「乖離は戻る」を暗黙の前提にしますが、実際の相場では乖離したまま走ることが頻繁にあります(トレンド)。

それでも使うなら

単体シグナルとしては非推奨。状態把握なら体温計で。
関連ツール: 🌡️ 相場の体温計(状態把握なら毎日自動計算) / 指標の見方はCCIの解説ページ

🔬 検証条件(実際の検証コードから転記)

対象: 6通貨ペア(ドル円・ユーロドル・ポンド円・ユーロ円・ポンドドル・豪ドル/米ドル)×4時間足×約16年分
手順: パラメータの格子からランダムサーチ4,000試行で探索 → 訓練期間(〜2018年末)と検証期間(〜2022年末)で選抜 → 成績は凍結期間(2023年〜)のみで評価(選抜に使った期間の成績は使わない)
コスト: 全取引から往復1.0pipsを控除 / 各取引にレジームタグ(トレンド/レンジ=ADX・高/低ボラ=ATR)を付与
この指標の探索格子: 期間{14,20,40}×閾値{±80,±100,±150,±200}の格子を探索(逆張り・順張り両方向)

🔬 この判定の「なぜ」を、証拠ごと

全手法の判定一覧は判定辞書トップスコアボードに。検証の中身(データ・手順・落とし穴)は note の検証記事群でどうぞ。

全手法スコアボード(note・無料) →

判定は当ラボの実検証(過去データ)に基づく要約であり、将来の結果を保証せず、特定商品・手法の断定的否定でもありません。本ページは教育目的であり、投資助言ではありません。