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仲値トレードは効くのか ── 「上がって戻る」は本物。でもコストに勝てなかった

検証 / アノマリー ・ 最終更新 2026-07

「ドル円は午前9時55分の仲値(なかね)に向けて上がる」── 輸入企業のドル買いが理由とされる、日本で最も有名なFXアノマリーです。ドル円16年・約4,200営業日で数えると通説どおり上がっていました。ただし ── 上げ幅が取引コストに届かず、やるほど負ける。「本物なのに取れない」の典型でした。

🔬 この検証の要点

「いつも上がる」印象の半分は、円安トレンドの錯覚

各営業日を前日までの地合いで分けると、円安期+1.60/円高期−0.35と大きく違いました。「いつも上がる」という体感のかなりの部分は、当時の円安トレンドが作っていたもの。── ただしトレンドのないレンジ期でも+0.69pips(有意)で、輸入企業のドル買いという実需の押し上げ自体は実在します(伊藤&山田2017・NBERも同じ向きを確認)。錯覚でもあり、本物でもある。でもどちらにせよ、コストを払えば残りません。

実践者の反論を、実測で先回り

🔬 「やり方が雑なだけでは?」への回答

「早く仕込めば取れた」── そして人気が食い尽くした

いちばん面白い発見です。早朝から仕込むと値幅は大きくなり、かつては取れていました。ところが早朝版を年代で切ると ── 2010-13年+4.23pips → 2022-25年−0.80pipsと右肩下がりでマイナスに沈む。皆が先回りするうちに旨みが痩せ細り、消えていく。アノマリーが広く知られると自壊する「早期化」の生きた実例でした(公表後アノマリーは平均58%減衰=McLean&Pontiff)。

全文(地合い別の分解・早期化の減衰カーブ・学術の裏付け)は note に

仲値の「上がって戻る」は本物だった ── それでも1円も取れない理由(note)

まとめ

仲値の押し上げは実在するが、上げ幅がコストに届かず取れない。派手な数字ほどトレンドの錯覚を疑い、「有意に動く」と「コスト後に勝てる」を分ける ── その一番わかりやすい実例。

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本記事は教育目的の解説・検証であり、投資助言ではありません。投資は自己責任で。