🔍

ホーム検証キャリートレードは本当に儲かるのか

キャリートレードは本当に儲かるのか ── 平時に稼ぎ、暴落で失う。鍵はチャートに映らない「金利」

検証 / 通貨・スワップ ・ 最終更新 2026-06

「高金利の通貨を買って持っているだけで、金利差(スワップ)がコツコツ貯まる」── キャリートレードは、最も古くて人気のある稼ぎ方の一つです。トルコリラやメキシコペソの「高スワップ生活」に憧れた人も多いはず。でも本当に儲かるのか。当研究室が9通貨・16年を、金利まで含めて検証すると、答えは「平時にコツコツ稼ぎ、数年に一度の暴落で一気に失う」非対称な手法でした。

🔬 この検証の要点(数値サマリー)

どうやって検証したか

米ドル・ユーロ・ポンド・豪ドル・NZドル・加ドル・円に加え、高金利のメキシコペソ・トルコリラまで9通貨。高金利通貨を買い、低金利通貨を売って、金利差(スワップ)も値動きも両方込みで損益を計算しました。すべてコスト込み・先読みなし。"価格チャートだけ"でなく、キャリーの本体である金利を入れて測るのが肝です。

意外な結果 ── 「階段で上り、エレベーターで落ちる」

平常時、キャリーは金利差をコツコツ積み上げてプラスを出します。ところが数年に一度の危機が来ると、高金利通貨が一気に売られ、積み上げた利益を一瞬で吐き出す。とくに新興国(トルコリラ・メキシコペソ)を含めると、暴落は−40%級。一方、先進国(G10)に限ると暴落は−8〜13%に収まり、穏やかなプレミアムが残りました ── ただし統計的にはぎりぎりです。「いつでも儲かる」ではなく、「平時に薄く稼ぎ、たまに大きく失う」非対称な取引でした。

なぜ非対称なのか

金利差は"タダ"でもらえるのではありません。高金利の裏には、その通貨が急落するリスクがある。平時に受け取る金利は、いわば「いつか来る暴落」を引き受ける保険料です。だから普段はプラスでも、危機では保険金を払う側に回る。高スワップほど、暴落の破壊力も大きい ── トルコリラがその典型でした。

持ち帰り: キャリーは「効く/効かない」でなく「平時に稼ぎ、暴落で失う非対称」。生き残る鍵は ── ①新興国の高スワップに釣られない(暴落で全部消える) ②使うなら先進国(G10)で薄くサイズを抑え、降りる守りとセット。チャートだけ見て「上がっている」と乗ると、金利の裏のリスクを見落とします。

全文(9通貨の全結果・G10とEMの分解・モメンタムとの違い・2024年8月の円キャリー崩壊)は note に

どの通貨で・どの期間に・どれだけのプレミアムと暴落が出たか、価格だけで見ると評価がどう変わるか、そして「順張り(モメンタム)」の正体まで、note の記事に詳しくまとめています。キャリートレードは本当に儲かるのか ── 平時に稼ぎ、暴落で失う。鍵はチャートに映らない「金利」(note)

まとめ

「持っているだけで儲かる」は、半分本当で半分嘘でした。平時はコツコツ、暴落で一気に ── 受け取っていた金利は、暴落リスクの前払いだったのです。新興国を避け、先進国で薄く、守りとセットで。キャリーの優位は、金利を見ない価格チャートには映りません。

🔬 もっと深い検証は note で(集中連載中)

「効く1割」を見つけるため「効かない9割」を正直に検証 ── テクニカル・AI・FXの定説を17年・6通貨の実データで検証した記事を、note で無料公開しています。フォローすると新しい検証が届きます。

note で検証記事を読む →

📊 全手法スコアボード(総まとめ) / 📚 マガジン「FX手法 徹底検証」 / 𝕏 @Nyanco_Lab0301(新着告知)

本記事は教育目的の解説・検証であり、投資助言ではありません。投資は自己責任で。